市内に4つの大学が立地し、周辺を6つの大学に囲まれる長久手市は、多くの大学や大学生が集まり、大学 生に彩られた活気あふれる魅力あるまちです。大学生は地域や企業の将来の担い手として、まちの活力向 上に無くてはならない存在となっています。 現在、長久手市は、「全国で一番若いまち」(2015年度の国勢調査結果)として、継続的に人口が増加してい ますが、2050年頃には人口が減少し始め高齢化が進み、同時に少子化の影響で、大学に進学する年齢の人 口が大幅に減少する状況にあります。大学生数の減少は、地域経済の後退やまちの活力や魅力の低下をも たらす恐れがあります。 また、現在、長久手市と4大学とは、包括連携協定を締結し、これに基づいて、行政と1つの大学との間で連 携事業を展開していますが、個別の連携では部分的な効果しか発揮されておらず、様々な課題に対応しきれ ていないのが現状です。 そのため、4大学とその学生・市民・企業・行政などとネットワークを築いて、最大限の相乗効果を発揮させ るためのしくみが求められています。
東日本大震災において被災地でのボランティア活動が注目されました。また近年では地域に開かれ地域 に貢献する拠点として、大学の果たす社会的な役割が見直されています。 文部科学省は大学における教育課程の共同実施制度を設け、その制度の趣旨を、「経済・社会のグローバ ル化の中、大学は「知の拠点」として各地域の活性化への貢献とともに、国際的な大学間競争の中で新たな学 際的・先端的領域への先導的な対応も必要。このため、複数の大学がそれぞれ優位な教育研究資源を結集し、共同でより魅力ある教育研究・人材育成を実現する大学間連携の仕組みを整備するもの」※4として大学の 地域の活性化への貢献と大学間連携を推奨しています。 また、内閣府がおこなった「国民生活選好度調査」では、ボランティア活動として、まちづくり、防犯・防災、学 術・スポーツ・文化芸術振興、介護・福祉、健康増進など、様々な事例が報告されており、ボランティア活動など の社会貢献を促進する社会的気運は高まっています。
※4 文部科学省「大学における教育課程の共同実施制度について」の概要より抜粋 13
長久手市が定める第5次長久手市総合計画の基本施策「大学をまちづくりに生かす」において、1.大学連携 推進協議会の設置、2.大学連携拠点施設の開設、3.大学連携基本計画の策定がうたわれており、大学・大学生 を本市の貴重な資産ととらえ、まちづくりに生かす協働のしくみが求められています。
長久手市の担当課が施策の実施状況を取りまとめの上、大学連携推進協議会などの団体と、取り組みの課題 や進捗状況などについて情報交換をおこないます。なお、長久手市の取り組みについての進捗状況の確認等 については、総合計画や関連計画と連動させておこないます。 また、計画期間は2018年度から2027年度までの10年間とします。なお、社会情勢の変化や、国・県の行政施策 の動向などを踏まえ、必要に応じて随時内容の検討と見直しをおこないます。
長久手市が考える大学連携の推進されたまちには、次のものが挙げられます。
大学生
大学
行政
市民