• 長久手市大学連携推進ビジョン4U

福祉ってどんなイメージでしょう。芸大の皆さんからは「バリアフリー」、医大の皆さんからは「法律のイメージ」という意見が出ました。多分、社会福祉を専攻する人からは「幸福」とか出てくるので、福祉にはそういう面もあるのかと新しい発見があったと思います。

 

長久手市は「福祉日本一」を目指しています。本来なら大風呂敷すぎて、なかなか言えないことです。でも、本気で言っているのですから、私たち大学側も本気で受け止めようと思います。今日のワーキングにあった「長久手市のハッピー」と「学生のハッピー」を、追求しましょうということです。

 

長久手市、実は自治会の加入率が53%くらいで、愛知県一低いです。若くて元気なまちで、毎年3000人ほど新しい人が入って来る。でも、愛知県54の市町村の中で一番つながりが薄い。市長の言葉を借りると「だから、煩わしいまちをもう一度つくろう」ということです。地域の福祉が注目される今、私たちもまともに受け止めて、考えていきたいです。

 

一見すると、福祉と結びつかないような活動がたくさんあります。「りにさい」の清掃活動も、あれは福祉じゃないよ、と思う人がいるかもしれませんが、住みよい環境をつくることにつながっています。先ほどバリアフリーの話が出ましたが、芸大の学生さんがやっているデザインもそうです。環境をよくすること、環境をつくること、これらを地域福祉の活動とみなせば、必ずどこかにつながっていきます。

 

「普段のつながり」をどのようにつくるかを考えて「りにさい」をやっているという櫻木さんの言葉、それも広い意味での地域福祉です。先ほど藤本さんが言った「ニーズに応える」といったことからも、関係づくりや環境づくりにつなげていくことができそうです。そうしたことを考えて、福祉日本一のまちづくりを目指す。それが、今日まさにスタートしました。ワーキングに参加し、たくさんお話をしていただいて、学生でもこういうことが提案できるんだと、盛大にコラボ先を逆指名していただきたいと思います。

 

ボランティア活動をしている人たちからよく聞く悩みというか、三つの疑問があります。一つは「きれいな理念ばかりで、本当にできるのか」。二つ目は「特別な人がやることと思われていないか」。福祉の学生さんは、「ボランティアやって偉いね」と言われたことありませんか。「私そんなことできないです」みたいな。そして三つ目に「一方的な活動なのではないか」。ずっと奉仕の活動をしていると、本当にこれでいいのだろうかと疑問になってきます。

 

行政の仕事とは、美しい理念の血と肉をつくっていく仕事だと思います。ボランティアも同じです。理念が建前にならないような形で現実のものにしていく。特別な人がやるのではなく、その真逆であるということ。全ての人が互いに支え合う仕組みをつくっていく。まさに皆さんが今考えていることで、特別な人だけに任せておくものではありません。人のための奉仕は、自分自身にとっても重要な意味を持つ。こうした実践をすることが、先ほどの疑問を解消するのではないかと思います。

 

「理念だけでは?」…理念を現実のものにする行動でしょう。「特別な人がやることでは?」…自発的に、みんなが参加できる仕組みをつくることでしょう。「人のための奉仕?」…参加する全ての人の成長、地域と大学生が共にハッピーになる活動をつくることが重要なポイントでしょう。まさにこれはボランティアの活動です。地域と大学の連携でその仕組みをつくり、やりやすいこと提案し、そして、日本一の福祉のまちに本当につながる活動になればと思っています。これからみんなで考えていきましょう。

(2017年6月28日、第1回ワーキング、愛知医科大学)